【世界のダンスジャンル】日本ではマイナーなダンスをご紹介

ヒップホップやブレイクダンスなど世界的にも有名なダンスジャンルはいろいろありますが、インドやアフリカなどのダンスのジャンルについては知らない人も多いでしょう。

例えば「サルサ」という言葉は聞いたことがあっても、社交ダンスに似ているということは知らない人の方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、日本ではマイナーな世界のダンスジャンルをご紹介します。全部を紹介するのは無理ですが、世界にはいろいろなダンスのジャンルの種類があることを理解していただけるでしょう。

世界のダンスにはこんなジャンルも!インドのダンスをご紹介します

インドのダンスに「バラタナティヤム」というのがあります。聞いたことすらないと言う人も多いのではないでしょうか。
バラタナティヤムは南インドのタミルナードゥ州が発祥のダンスで、インド4大古典舞踊のひとつです。寺院から生まれた神話の踊りで、表現、リズム、音楽から成り立っています。

バラタナティヤムの踊りは、リズムをとるヌリッタと感情を表現するヌリッティヤから構成されています。
バラタナティヤムは女性の踊りになり、足首にたくさんの鈴をつけて踊ります。踊り方はその場でステップをしながら、首や指先、手などを動かすのが特徴です。大きく動いたりはしませんが、体全体を使って表現をするのが印象的です。

バラタナティヤムの手の動きには片手だけのもので28種類、両手を使うものが24種類もあります。この手の型はムドラーと呼ばれ、全ての型には意味があります。

インドの舞踊は神に捧げる踊りで、神に奉仕する女性により受け継がれてきました。このバラタナティヤムの中にも多くの神様が登場してきます。

世界的に有名な社交ダンスに似ている「サルサダンス」について

サルサダンスならご存知の方も、少なくても聞いたことがあるという人が多いと思います。サルサダンスはニューヨークに住むプエルトリコ移民によって作られたダンスで、男女ペアになって踊る情熱的なダンスです。キューバの伝統音楽のソンに合わせて踊られていたのが、ニューヨークやプエルトリコで発展してきたと言われています。

サルサダンスは社交ダンスのひとつですが、サルサの音楽に合わせて激しく腰を使う踊り方は、ダンスの中でもスピード感がありとても印象的です。

サルサダンスは社交ダンスとは違って美しさよりもスピード感を重視したダンスとも言えます。

速さがあるため難しそうなサルサダンスですが、基本は簡単なステップの繰り返しになります。足を3回交互に踏んだら1回休む、という動きを繰り返しています。
また、サルサダンスは男性が女性をリードして踊るので、女性は男性に任せておけば良いのですが、動きは男性次第です。次のステップは男性のリード次第なので、3分間の疑似恋愛と言われることもあるそうです。

サルサダンスにはロススタイル、ニューヨークスタイル、キューバンスタイルの3種類があります。ロススタイルはアメリカのロサンゼルスから広まったスタイルで、ステップの1拍目にアクセントを置くという特徴があります。
ニューヨークはその名の通りニューヨークで広まったスタイルです。こちらはステップの2拍目にアクセントを置きます。メリハリのあるロススタイルに比べると流れるような感じで、社交ダンスに近いスタイルでもあります。
キューバンスタイルはアフリカのルンバやサンテリアの影響を受けたダンスです。ロススタイルよりも更に力強いステップを使い、円を描くようにして踊ります。他の2つのスタイルに比べると自由に踊れるタイプになります。

日本ではマイナーなダンスジャンル「アフリカンダンス」の種類

アフリカンダンスは太鼓のような楽器に合わせて躍動的に踊るダンスをイメージしますが、アフリカには50カ国以上ありますので、アフリカンダンスにも実に様々な種類があります。
セネガルで踊られているのがセバールダンス、南アフリカではズールーダンス、ギニアやマリなどではジェンベダンス、他にも北アフリカやエジプトのベリーダンスなどがあります。ダンスによって楽器や踊り方も異なりますが、どのアフリカンダンスもそれぞれの生活に溶け込んだダンスという特徴があります。

アフリカンダンスは全身を使って踊る非常に躍動感のあるダンスです。

他のダンスと比べて難しい動きがないため、体が硬い人にもオススメです。
アフリカンダンスのダンスの一番嬉しい効果はストレス発散とダイエットではないでしょうか。全身を使って踊るため多量の汗をかきます。全身の筋肉を鍛える効果も期待でき、特に下半身に効果があるようなので、ウエストのくびれやヒップアップも期待できます。
また、アフリカンダンスで使われる楽器には癒やし効果があると言われていますので、ストレス発散にも役立ちます。アフリカンダンスで使わている太鼓の音はメンタルに効果があると言われ、赤ちゃんは大きな太鼓の音で泣き出すどころか眠りにつく子が多いとか。
アフリカンダンスはまだまだ日本ではメジャーではありませんが、アフリカンダンスを学べるスクールもあります。興味のある人、ストレスを発散したい人は試してみてはいかがでしょうか。

腕をメインに使うダンスジャンルもあります

腕をメインに使う「ワックダンス」というのがあります。体全体を使うダンスが多い中、ワックダンスはとにかく腕をよく使います。
ワックダンスは1970年代にアメリカのロサンゼルスのディスコで生まれたダンスで、有名女優のポージングを真似て遊んでいたことから発達したダンスのようです。

ワックダンスは体をしならせて動かしながら、腕をクルクルと回したり体に巻き付けたりしますので、腕の動きが印象的です。
ワックダンスに使われる曲はサルサやラテン系、R&Bなどがありますが、情熱的な音楽が合います。

ワックダンスは腕をよく動かすダンスなので、腕の振り付けが重要になってきます。ステップと体の動きを組み合わせるようなダンスと比べると、ワックダンスは素早く腕を動かすことさえ覚えることができれば、ダンスの中では初心者でも始めやすいと言えます。自信のある方はぜひ挑戦してみてください。

モダンダンスの世界は奥が深い?バレエとは違います

モダンダンスと聞くとバレエをイメージする人がいるかと思いますが、モダンダンスの発展した背景を考えるとバレエとの違いが見えてきます。

モダンダンスはバレエを否定することから生まれたダンスです。20世紀初頭のヨーロッパではバレエは伝統的なダンスでした。しかし、バレエは踊り手を精神的にも肉体的にも追い込むため、踊り手の苦痛を取り除いて自然な動きで踊ることを追求したことから生まれたのがモダンダンスになります。

発端はアメリカのイサドラ・ダンカンという舞踊家です。バレエの衣装を脱いで裸足になり、自由に踊り始めたその姿はヨーロッパでも大きな影響を与えました。

モダンダンスと聞くと前衛的な現代舞踊を思うこともありますが、その定義は非常に曖昧なようです。モダンダンスといえばシンプルな衣装と裸足で自由に踊ることを指すことが多いとも言えます。

いろいろな珍しいダンスを紹介してきましたが、他にも世界にはたくさんのダンスがあります。ちょっと変わったダンスを始めてみたいという人はぜひ、興味を持ったダンスを試してみてくださいね。