東京タワーとスカイツリー、電波塔としてのぞれぞれの役割とは

東京タワーとスカイツリーは共に電波塔としての役割を担っていますが、東京タワーは予備電波塔として位置づけられています。

そこで今回は、東京タワーとスカイツリー2つの電波塔としての役割について調べてみました。

また、東京タワーとスカイツリーそれぞれの魅力についてもご紹介します!

東京タワーとスカイツリー、2つの電波に関する役割とは?

どちらも電波塔としての役割をもっていますが、東京タワーは現在予備電波塔として位置づけられています。
スカイツリーに何かしらのトラブルが発生した場合は、予備電波塔である東京タワーから電波が発信されるということになります。

ラジオのFM局の電波に関しては、今でも東京タワーを利用して発信されています。
それ以外でも、大地震が発生した場合などに備えて、東京駅を中心に100キロ圏内を走る列車を緊急停車させるための、無線アンテナも設置されています。

以上のことでも、この先もずっと東京タワーは電波塔としての役割をずっと果たすことになると言えます。

スカイツリーは近年観光名所として人気が高いですが、東京タワーもノスタルジーの象徴として根強い人気があります。

懐かしい空気と電波塔としての役割、そしてノスタルジーとしての象徴。
東京タワーは電波塔だけでない役割を担っているのかもしれませんね。

予備電波塔と利用される東京タワー、なぜスカイツリーへ移行したの?

東京の新名所として人気の高い東京スカイツリー。電波塔としての役割をスカイツリーに託し、予備電波塔として今後も活躍する東京タワー。

まだまだ現役として頑張る東京タワーですが、どうして東京使いツリーへの移行が必要になったのか気になりますよね。

東京タワーが営業開始されたのは昭和33年です。高さは333m。翌年から関東地方に向けて電波を発信してきました。

東京スカイツリーへの移行が決まったきっかけは、都心部の高層ビルです。
200mを超える高層ビルが増えたことによって、東京タワーでは受信環境が不十分になってしまったのです。
安定的な受診環境を保つために、634mを誇るスカイツリーに役割を託したということなのです。

当初は電波が強くなりすぎるなど、受信障害が頻発することがわかり、試験放送と対策工事を繰り返しながら移転が完了したそうです。
その受信障害の件数は、なんと累計で約12万5000件にも及んだそうです。

東京タワーに変わって電波塔としての役割を果たすスカイツリーとは?

地上波デジタル放送の送受信の役割を果たします。
また、マルチメディア放送「モバキャス」はスカイツリーに4段16面のアンテナを設置し、そこから送信することで、関東全域世帯をカバーできるようになっています。

災害時における防災機能としてのタワーも担っています。
特別区・武蔵野市・三鷹市を営業エリアに持つタクシー会社の防災無線に関しても、港区赤坂の国際新赤坂ビルから東京スカイツリーに移転しました。これによって、高層ビルの弊害による不感地帯もなくなりました。地上300メートルの位置にアンテナを設置しているとのこと。

また、スカイツリーの地上497mの部分には、落雷の仕組みを解明するべく、落雷の発生を常時監視し、波形の変化や電流の大きさなどを記録するセンサーが設置されています。計測装置を元に、東京大学生産技術研究所など3者共同によって落雷の研究が行われているそうです。

そしてなんといっても、観光や商業施設としての役割としても十分果たしているのがスカイツリーではないでしょうか。
水族感やプラネタリュウム、東京ソラマチなど、観光と地域社会の活性化に欠かせない存在となっています。

電波塔として役割と果たすスカイツリーの魅力とは?

スカイツリーの高さは、圧巻の634m。語呂合わせで「ムサシ」と言うと覚えやすいかと思います。

これって偶然!?って思われがちですが、実は決して偶然ではなく、東京近辺の昔の名である「武蔵国(むさしのくに)」から考慮してあえて634mにしたんだそうです。

そんなスカイツリーですが、開業約1年半で早くも1,000万人が来場するほどの人気ぶり。訪れる来場者は年々増え続け、1日の平均来場者数はなんと約1万7,000人になるそうです。すごい数ですよね。

一般観光客だけでなく、修学旅行や海外の観光スポットとしても広く利用されているため、この先も来場者数はどんどん右肩上がりで間違いありません。

これだけの人数をスカイツリーの展望台まで乗せるわけですから、エレベーターの速さも尋常ではありません。
一般的なマンションのエレベーターは分速でだいたい30~60mと言われています。それに比べ、スカイツリーのエレベーターは、分速600m、時速にすると36㎞くらいになる計算になります。
この速さにより、40人乗りのエレベーターで約50秒たらずで展望デッキへ行けてしまうのです。

また、全部で4つあるエレベーターにはそれぞれテーマがあり、四季折々のデザインがほどこされているのも魅力です。

東京タワーがスカイツリーよりも実は人気!?その理由とは?

2020年には、オリンピックが開催されます。
東京全体がオリンピックに向けて活気づいているのも、東京タワーが再び注目されている要素にもなっています。
また、スカイツリーの開業効果で、東京タワーの露出も増えました。

東京タワーは1958年のオープン直後には、493万人を記録するなど大変な人気でした。
その後2000年度に一度は減少したものの、ここ数年は年間約250万人前後となっているそうです。

となると、スカイツリーが注目された後も、東京タワーの入場者数に大きな変化がないということになります。
その理由を考えるとすれば、下町エリアにそびえ建つ最先端のスカイツリーと、山の手エリアに半世紀以上建ち続ける東京タワーの存在意味に、理由があるのではと考えてしまいます。

また、東京タワーはどうしても観光スポットとしてのイメージが拭えず、特に行く気にならないという人が多いのも現実です。

それを払拭しようと、夜景の時間を中心に様々なイベントを開催するなど、個人客を増やそうとあらゆる戦略を取っているのも人気が衰えない理由でもあるのです。